子宮頸がんワクチン

久々にまじめな話。
子宮頸がんは世界において45歳以下の女性の死亡原因の2番目となっており、毎年27万人以上がこの病気で亡くなっている。日本でも年間約2400人が死亡している。年1回の子宮頸がん検診の受診率が欧米では8割程度なのに対し、日本は2割程度と非常に低い。イングランドの人口が約5000万人で子宮頸がんが原因で亡くなる人が400人程度なのと比べると、いかに日本で早期発見ができていないかがわかるはず。忙しいくて受けられないのか認識不足なのか…。
この子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスによる持続感染ががんに進行することが解明されていて、ワクチンが開発され、昨年、メルク社が開発したワクチン「Gardasil」が、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアと次々と承認された。グラクソスミスクライン社の「Cervarix」も承認が降りた。日本はまだまだ臨床試験中。おっくれてるぅ。相変わらずのドラッグラグの大きさに辟易する。
ただ、Gardasilによる副作用報告がなかなか物騒なので、ちょっと気がかり。重篤な副作用さえ起こらなければ、300ポンド程度でひとつの病気を克服できるんだから安いものだと思う。国が負担するのか、個人が負担するのかはそれぞれの国によって違うんだろうけど、将来的に見れば医療費削減につながると思うし。
ラクソのCervarixの臨床試験が日本では2008年に終わる予定らしい。承認されるのはいつ頃になるのだろうか?